PCの消費電力を落とすためにしたこと

公開日: 2017年3月18日土曜日 Core i7機 Windows 10 お役立ち情報 自作PC

去年は受験勉強のためにほとんどデスクトップPCを使っていませんでした。

PCから距離をおいていたこともあり、PCのスペック競争みたいなことに興味が薄れてきたので今年は省電力・静音・高効率なPCを目指していろいろやってみました。

以下にやったことをまとめておきます。

OS設定の変更


まずは簡単にできることからです。

電源オプションの設定変更


コントロールパネルの電源オプションの設定を変更します。
電源オプションの中から更に詳細な電源設定の変更を開きます。

詳細な電源設定の変更は

スタート → コントロールパネル(検索) → システムとセキュリティ → 電源オプション → プラン設定の編集 → 詳細な電源設定の変更

この順番で開けます。



この中の細々とした項目の中から「プロセッサの電源管理」の+を開き、「最小のプロセッサの状態」を0%に変更します。

あとはそのまま「OK」をクリックしておしまいです。


PCをネットやワード、エクセル、動画鑑賞程度に利用するのであれば「最大のプロセッサの状態」を60~80%に設定すると更に省電力効果を高められます。ただし、これを変更したことにより、動画再生がコマ送りになったり動作が緩慢になることがあります。この場合は「最大のプロセッサの状態」を高くして、支障がないように設定してください。

視覚効果の無効化


次はWindowsの視覚効果を無効にして、ウィンドウの表示等の動作を早めます。無くてもかまわないアニメーションを無効にして無駄な処理をさせないようにすることで消費電力を下げます。

設定項目の開き方

スタート → コントロールパネル(検索) → システムとセキュリティ → システム → システムの詳細設定 → 「パフォーマンス」欄の「設定」

ここまで開いたら、「パフォーマンスを優先する」を選択し、下のリストから「アイコンの代わりに縮小版を表示する」・「スクリーンフォントの縁を滑らかにする」・「ドラッグ中にウィンドウの内容を表示する」だけチェックを入れます。こうすると「パフォーマンスを優先する」が「カスタム」に変わりますが気にしないでください。



これらの項目を入れておけば、ほぼ機能的な不足を感じずに今まで通りの感覚で使えると思います。

これらの設定が終わったら「OK」をクリックして終わりです。


ミュートに設定する


音を流さないときは極力ミュートに設定しておくと消費電力が減らせるようです。タスクトレイの音量アイコンから設定してください。



スピーカーのアイコンをクリックすればミュートになります。

グラボのPowerTarget設定


OSの設定ではありませんが、CPU内蔵以外のGeForceやRadeonを搭載したPCの場合ASUS GPU TweakやMSI AfterBurnerなどを利用することでGPUの各種設定を行えます。

各ソフトの利用方法は各図でググってください。



参考になったのは以下の記事からです。
OC版GTX 1080の電力効率を爆上げ!オリジナルデザインモデルを美味しく使うテクニック - AKIBA PC Hotline! http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/sp/1007766.html
利用しているグラフィックカードとGPUを利用するゲーム等との兼ね合いでPowerTargetをできる限り下げることで電力効率を大幅に向上させることができると思います。


これでOS側の設定は終わりです。


ハードウェアを減らすなど


ここからは自作PCでないと厳しくなってきます。一応最初の方で紹介することはほとんどのPCでできると思います。

使ってないUSB機器などを外す


そのままのことですが、使っていないUSBメモリやSDカード、イヤホン、ヘッドホンは外しておきましょう。

ちなみに消費電力と関係ありませんが、USB機器を取り外すことでPCの動作が安定するようになることがあります。最近のUSB接続の機器はUSBを電源代わりに使うようなものが多く、PC内部の電力不足を引き起こします。これらを外すと安定性が改善するということです。

ディスプレイの明るさを暗くする


ディスプレイはスマートフォンやノートPCにおいて5~6割の消費電力を占めています。
最近のディスプレイは元から輝度が高いです。基本的に室内でしか利用しないPCは最小輝度でも個人的に十分な明るさだと思います。ただし、消費電力を下げることだけを追求してあまりにも暗い設定にすると生産性が落ちるのであくまで普段の作業に影響を与えない程度に暗く設定してください。

この設定はノートPCやタブレットは上の方で書いた電源オプションから変更できます。
デスクトップPCなどに繋ぐような外付けタイプのディスプレイはディスプレイの下の方にあるボタンから設定します。外付けディスプレイはメーカーに寄って操作方法が異なるので説明書などで確認してみてください。

SSDのみにする


3.5インチHDDはアイドリング時に8W~10W、起動時には30~40Wとかなりの電気を消費します。

現在私が使っているのは自作PCです。以前は3.5インチHDDを3台、外付け1台と(無駄に計8TB)とりあえずある分のHDDを全て繋いでいましたが、実際に普段使っているデータやアプリはOS込みで200GB程度しかありませんでした。そこで普段使うものだけSSDに移してHDDは全て外しました。

↓これくらいしか使ってません。


現在はOS用に250GB、データ用に500GBと128GBx2(RAID0)と全てSSDにしました。
SSDはアイドリングの消費電力は1W前後、動作中も10Wを超えない程度らしいので、かなりの消費電力を削減できたと思います。

冷却ファンを減らす


前回の投稿で書いたように現在はCPUのコア電圧を下げて運用しています。エンコード時でもCPU温度が60度を切る状態です。そこで冷却ファンの数を減らしてみました。

今まではSilver Arrow IB-E Extremeに付属の2つの冷却ファンと更に同じものを1つ追加して3連ファン仕様。加えてケースファンもフル装備状態でした。

現在はCRYORIGの冷却ファンを1つのみ取り付け、回転数もアイドリング時は200rpm前後で利用しています。微弱でも冷却ファンを回しておけばCPU温度はかなり下がります。エンコード時も350rpm前後でCPU温度は65度前後で収まります。

HDDも外したのでHDD冷却ファンも取りまずしました。

14cm角の冷却ファンは1つあたり1~2W程度の消費電力なので4~8W削減できたことになります。

ハードウェア関係はこれで終わりです。


UEFI設定


この項目は自作PCでしかできないことがほとんどです。

CPUのC Stateを有効化


マザーボードメーカーによって違いますがHaswell以降はC7sが利用できます。これを有効可すれば、性能低下なしにアイドリング時の消費電力を落とせます。

C State以外にもかなりの数の省電力設定があるので以下のリンクを参考にお願いします。
(後半の方に書いてあります)
自作PCをよくするワザ、教えます(4) ~マザーボード 中・上級編~ - AKIBA PC Hotline! http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/dosv/673753.html

CPUのコア電圧を下げる


動作クロックは落とさずにコア電圧だけを下げます。大体オフセットで-0.05程度ならほとんどのCPUで高負荷時でも動作すると思います。負荷テストはOCCTが良いです。Prime95は負荷が高すぎるためHaswell以降のCPUでは使わない方が良いということです。

コア電圧が変動する設定の場合アイドリング時と高負荷時はハングアップしなくても中負荷時に落ちることがあるので注意が必要です。

ちなみにPCをエンコードや動画編集など常に高負荷状態で使う場合はコア電圧を固定にした方が高負荷時の消費電力を落とせます。

使っていないオンボードデバイスを無効化


HDDを外した分ASMediaのSATAコントローラーを無効化しました。
他には、サウンドカードを外付けしているのでオンボードサウンドを無効化。



こんなもんです。ここまでやればCore i7とグラボを搭載したPCでもアイドリング時の消費電力を10W台に載せることも可能だと思います。

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